高浜虚子の句碑 惟(おもんみ)る 御生涯や 萩の露 西条市飯岡(いいおか)半田山の麓にある室山義通寺(むろざんぎつうじ)は王至森寺(おしもりじ)の末寺で、一般に秋都庵(しゅうとあん)の名で知られている小さな寺である。 室山義通寺 境内の南西端に寺院に相応しい菩提樹が植えられ、菩提樹の傍の石組みの周りに平戸つつじの植え込みがあって、そこに大きな石の句碑が建てられている。それは俳誌『ホトトギス』で活躍した大正・昭和の俳人・高浜虚子の句碑である。花の時季には少し早かったが、萩も一株ほど混じっていた。 表面が平たく削られた碑石には細い字で、こんな句が刻まれている。 惟(おもんみ)る 御生涯や 萩の露 …