半世紀前、秦秀雄という美術評論家がアート雑誌に連載したエッセイ「歎異抄」を読んではじめて歎異抄の何たるかがちょっぴり分かった気になりました。ほんとにちょっぴりですけど。そのエッセイを紹介する手づくり本(B5ファイル)です 歎異抄の解説本はいっぱいあるけど、どれを読んでも「要するに何の話やねん」という感想しかもてない。自分の理解力の無さを棚に上げて本の悪口をいうのは失礼千万でありますが、読者の9割は同じような感想ではないかと察します。 そもそも、親鸞や唯円(歎異抄の著者)が何十年もかけて思索し、推敲を重ねて著した著作物を、解説本を一冊読んで「ワカリマシタ」はあり得ない。さりとて「何の話やねん」で…