(これまで記した二つの雑文をまとめ、改訂したもの) 頚城三山のゆるぎなき主役は妙高山。それは古くから信仰の対象となり、関山神社の別当寺宝蔵院が山を管理してきました。では、他の山々はどうだったのか。糸魚川から静岡までのフォッサマグナを境に日本列島が分裂したとき、東西の両側が大きく隆起した結果、西には北アルプスが、東には火打山を中心とする頚城山塊ができました。糸魚川市と妙高市にまたがる標高2,462mの頸城山塊の最高峰が火打山で、そこには多くの高山植物からなる日本有数のお花畑があり、ライチョウが棲んでいます。火打山は火山の焼山と妙高山に挟まれた穏やかな山容の山で、火山ではなく、堆積岩から海生動物類…