つ てらかど かし豆酘寺門樫ぼの遺跡 県指定埋蔵文化財 平成8年3月18日指定 厳原町南部の豆酸にある神田川の支流が、 多久頭魂神社 の社叢から発して渓流にそって、大小の穴蔵が転々と並ん でいるのを、 土地の人は 「かしぼの」 と呼んでいる。これ は飢饉の年に、 救荒食料として樫の実を採集して、水に浸 けて貯蔵した穴蔵である。日本の古語では、穴のことは 「ほな」 と発音した。 対馬 中部の豊玉では、 芋を貯蔵する穴蔵を 「ほな」と称したこ とから、 樫の実の穴蔵を「かしな」 と呼んだものに相違 なく、それが豆酸の方言で 「かしほの」 と変化したのであ ろう。また、飢饉の年でも対馬で餓死者がでな…