我々凡夫は、無常はともかくとして、<無我>(注1)を実感するのは、なかなかに難しいと思います。 インドの聖者ラマナ・マハリシは、青年の時に臨死体験をして、こちらの世界に意識が戻った後は山に籠り、彼を慕って訪ねて来る人々に一貫して 「人は死ぬという事がない。死ぬ<人>というのはいない」と教えました。 (彼はヒンズー教の[真我説]とは少し距離を置いた様です。この辺り、興味のある方は研究してみて下さい。)。 ゴエンカ式瞑想で有名なゴエンカ氏(遷化)は 「無我を悟るのは大変に難しいので、先に、無常を知る修行をしましょう」 と言っています。 テーラワーダでは 「歩く行為はあっても、歩く<人>はいない」 …