気色の悪い夢を見た。 ジャーナリストの身となって、イスラム過激派のテロリストに突撃独占インタビューする夢である。 褐色の皮膚に短く刈った毛髪に、油断なく光る大きな目。如何にも砂漠の戦士でございと言わんばかりの風貌と、机を挟んで向き合っている。猛獣の檻に閉じ込められたと錯覚する迫力だった。事実、殺人経験は豊富であるに違いない。部屋の隅には年代物のラジオがあって、垂れ流されるエキゾチックな音楽が、我と我が身の緊張をますますひどいものにした。 こっちのそうしたテンパり具合を見透かしてのことだろう、男はことさら露悪的にふるまった。やたらと巨大な口径の銃をチラつかせたりと、暴力を誇示する方向で。 (『サ…