先日読んだ「新現代歴史学の名著」という本の中で紹介されていたものです。 それに惹かれていつもの市立図書館の蔵書を調べたらあったので、借りてみました。 著者のダワー氏は1938年生まれのアメリカの歴史学者で、終戦時にはまだ7歳、終戦後の日本というものを実際に見聞きしたのではないのですが、その後研究対象としてきました。 その記述はたいていの日本人よりは深くかつ正確で、日米双方の当事者に対しての批判的な見方には偏りはなく、極めて公平なものと感じられました。 本書は上下二巻に分かれており、今回は上巻のみ読みました。 上巻では終戦直後の敗者たる日本人の悲惨な状況、その中で生きていかなければならなかった人…