日活ヌーベルバーグの新たなる息吹 <姉のお光の墓参りにおとずれた紋次郎。そこで見たのは。その墓が何者かに荒らされ、そこに埋められていた身も知らぬ娘の死体だった。かつて同じ村の住人だった梅吉は、それが村の名主の娘のおせんだという。紋次郎は、真相を追って、名主の家へと向かうが、村の誰もが、おせんの元気な姿を見たと証言し、深まる謎とともに、紋次郎が知ったのは、村にまつわる、ある秘密だった> 紋次郎に不可欠なバックストーリーといえば、生後間もなく間引きされかけたところを姉のお光に救われた一件。シリーズを通じ幾度となく出て来るそのエピソードが、本編の冒頭にも出て来る。そして、その瞼の母ならぬ、瞼の姉の最…