注目カードの名にふさわしい、好ゲームだった。 まずは敗れた鳴門ナインを讃えたい。 大会屈指の好投手・富田を中心とした堅い守りで、大阪桐蔭打線を3点に封じた。とりわけ富田-土肥のバッテリーは、徹底してインコースを突く強気の投球。昨秋公式戦のチーム本塁打17本という強力打線に、一歩も引かない姿勢は見事だった。 打っては、七回表にツーアウトランナーなしからの三連打で一点を返す。他にも何本かヒット性の当たりがあった。彼らの強気な姿勢は、攻撃面でも変わらなかった。 どうしても大阪桐蔭のような強豪に対すると、腰が引けて普段通りのプレーができなくなってしまいがちである。しかし鳴門ナインは、怯むどころか強気で…