どういう仕組か、合法か違法か、カラクリについては無知なのだが、ユーチューブで古い映画やテレビドラマが眼に着くと、懐かしさに駆られてつい観てしまい、続編まで揚っていると連続して観てしまうことがある。名なり顔なりに憶えのある役者さんたちのじつに多くが、すでに幽明界(さかい)を異にしている事実に気づき、今さらながら感慨に沈むことが多い。 稀に、ご高齢となられた今もご壮健の役者さんが揃うと、わけもなく喜ばしい想いが湧く。 茶の間向け時代劇として、股旅物のお約束をを守りながらも、『木枯し紋次郎』が世に問うた新しさは格別だった。中村敦夫というニュースターを世に送り出した。 十歳のとき上州の農村を飛出し、無…