ゲーム「逆転裁判」シリーズの登場人物で、スピンオフ作品の「逆転検事」シリーズにも登場する。通称・イトノコ刑事。一条美雲からは親しみを込めて「ノコちゃん」と呼ばれている。
カーキグリーンのヨレヨレのコートに、しわくちゃのワイシャツにゆるく結んだネクタイが特徴。かなり大柄な男性だが、意外と気が小さく情にもろいところもある。
映画版では大東駿介が演じた。安月給ゆえに、食生活はソーメンでしのいだり、上司や先輩にメシをおごってもらうことで乗り切っている。
元部下の須々木マコには、後輩以上の思い入れがあり、それが思慕の情に変わる描写もある。彼女が警察官を辞めても、何かと気にかけ、彼女が拘留中の時には、特製ウィンナー弁当を差し入れたりするなど世話を焼く場面は見もの。
検事の御剣怜侍には、事あるごとに給与査定のことをチラつかされながらも、イトノコ刑事の仕事ぶりを信頼した上で法廷に立つ御剣を心から信頼している。
最初は、成歩堂龍一にはあまり好意を抱いていなかったが、彼と様々な事件で顔を合わせるたびに、共同戦線を張るなど信頼関係を作り上げていく描写もある。
殺人事件の初動捜査を担当する所轄署の熱血刑事で、事件解決や犯人逮捕に執念を燃やすあまり、誤認逮捕などもしてしまうが、なぜか給与査定での厳しい処分だけで済むという幸運にも恵まれている。
特技は図画工作で、警察局のマスコット・タイホくんのボードや簡易探知機を作るなど、手先は意外に器用。その上、徹夜で仕事できるほどの体力も持ち合わせている。
検事・御剣怜侍の部下だが、お互いに信頼関係を築き上げてきた仲。「逆転検事」では、イトノコ刑事とのコンビ捜査が見どころとなる。御剣怜侍に「来月の給与査定、楽しみにしておくことだ」と法廷で釘を刺されたり、狩魔冥には発信器を付けられた挙句、追跡されてムチでお仕置きされるのはお約束のシーン。
最初、裁判長がイトノコ刑事の証言を信じておきながら、手のひらを返したように容赦ないツッコミを入れるのも、お約束ともいえるシーンになっている。
非常に粗忽ぶりの目立つ刑事だが、逆に愛されやすいキャラクターともいえる。