華の碑文 世阿弥元清 (中公文庫 す3-34) [ 杉本苑子 ]価格: 1430 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 室町時代の初頭、まだ南北の朝廷が競い合い、戦乱が収まらないころ。「能」は存在せず、猿楽一座の座頭、結崎清次(後の観阿弥)は、大和興福寺の神事に携わることで僅かな禄米を貰い、一座の生活を営んでいた。普段は地方に巡業して、地元では僧兵たちから、奴僕のように扱われる存在にすぎない。 観阿弥の子、長男の藤若(後の世阿弥)はそんな虐げられた状態でも、芸の道に邁進していた。美少年のため屈強たる僧兵から慰みものにされても弱音を吐かず、父観阿弥による芸の指導にも一心不乱に打ち込んでいる。そんな兄…