「高い志」と「異能」を持つ若者が、もし何の制約もなく、その才能を開花させる環境を与えられたなら、人類の未来はどう変わるだろうか──。この壮大な問いに、私財を投じて一つの答えを示そうとしているのが、ソフトバンクグループ創業者である孫正義氏によって設立された「公益財団法人孫正義育英財団」です。選ばれるのは、9歳の宇宙博士から、自ら事業を興す10代まで、分野も年齢も問わない規格外の才能たち。今回は、この未来への壮大な投資プロジェクトの現在地を、第9期の決算公告から読み解きます。これは企業の業績分析ではなく、未来を創る人材を支援するために、どれだけの資源が、いかに安定的に確保されているかを示す、希望の…