世界最高水準の技術を追求しなければならない高速増殖炉で起きた事故は、あまりにも単純であった。配管に差し込まれた温度検知器が金属疲労で折れてナトリウムが漏れた。急流に逆らって真っ直ぐに棒を立てればいずれ倒れることぐらい小学生でも理解できる。東海再処理工場の事故もアスファルトが燃える単純なものだった。下請け任せにしていた部分をチェックしないのである。その後の事故隠しを含めなぜ無責任体制ができたのかと考えてみると、高速道路の話に似てくるのだ。(猪瀬直樹『続・日本国の研究』文春文庫、2002) こんばんは。新型コロナウイルスの感染拡大が止まりません。主流になっているデルタ株はインフルエンザよりも感染力…