とある休日。 特に予定がない自由な一日。 外はいい天気。 なのに、気分が晴れない・・・。 なんとなく気持ちが重い・・・。 だらだら過ごしながら、時計を見ると、もう夕方。 「あかん、 今日の晩ごはんと、明日のごはん、作らなあかん・・・。」 と重い腰をあげた。 野菜切って、お肉切って、 鍋を火にかけて、隣でフライパンで炒め・・・、 と、いつも通り何も考えず料理をしていると、 いつの間にか、気持ちが晴れてきた。 そんな時、 ふと以前読んだ、綿谷りささんの「憤死」に出てきた一文を思い出した。 企業戦士として身を粉にして働き、 定年後は妻の看病にすべてを捧げ、 妻を看取った後の年老いた男性のひとことだ。…