「20世紀型の国際秩序は終焉し、主権国家が群雄割拠する時代に向かう。そんな見通しを示す報告書がロシアの保養地ソチで開かれた討論会で発表された。出席した米欧の学者や外交官らからも特に異論は出なかった(中略) 報告書は、露政府系シンクタンクのヴァルダイ討論クラブがまとめた。討論会は9月末~10月初旬に開かれ、プーチン露大統領も出席した。(中略) 報告書は、2度にわたる世界大戦の教訓から米国が主導して築いた世界秩序は、歴史的にはむしろ例外であり、『国際関係はアナーキー(無政府)な状態が自然だ』と指摘。米国が国際秩序を支える意思を弱め、興隆する中国が巨大経済圏構想『一帯一路』を通じて勢力圏を拡げる現状…