患者の死・筆者の死・そして読者としての私の死を巡りながら味わう自伝的エッセイ 医師が死を語るとき――脳外科医マーシュの自省 作者:ヘンリー・マーシュ みすず書房 Amazon 「安楽死が認可されていない場合に私たちが迫られる選択は、すぐに悲惨な死を迎えるか、数カ月以上先のばしにして、後日悲惨な死を迎えるのかのどちらかということになる。驚くには値しないが、私たちのほとんどは後者を選択し、どれほど不快なものであっても治療を受ける」 脳外科という特殊性もあるが、状況によっては「いま死なせたほうがいい」という状態も多い。そこをどうにかしたいという気持ちと安楽死はできないという気持ちのせめぎあい。いたず…