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膀胱癌

(サイエンス)
ぼうこうがん

膀胱に発生する悪性腫瘍。ほとんどが膀胱内部をおおう移行上皮から発生する。
男性のほうが女性よりもかかりやすい。
40代ごろから患者数が増加し、もっとも多くなるのは60代。

種類

表在癌

膀胱癌の約7割を占める。
粘膜層にとどまっている癌。膀胱の内側に突出しており、カリフラワーのようなぶつぶつとした形をしている(乳頭癌)。
一般に、転移することは少ない。
悪性度は低い。

浸潤癌

表在癌と比べると表面はスムーズで、こぶのようであったりむくんでいるような状態であったりする。
膀胱の粘膜層よりも深く進展しており、転移しやすい性質をもつ。
悪性度は高い。

上皮内癌

表面に病変は確認されず、粘膜壁に悪性度の高い癌細胞が点在している状態。初期の癌。
治療せずに進行させると浸潤癌になる。

原因

はっきりとした理由はわかっていないが、喫煙が有力なリスク要因として挙げられている。
そのほかアニリン系の化学物質に曝露することなども膀胱癌の発症リスクをあげるいわれている。

症状

初期症状として多く見られるのは無痛性の血尿である。血尿は出たり出なかったりを繰り返すことがある。腫瘍ができる箇所によっては、膀胱炎と似たような排尿障害(排尿痛、残尿感、頻尿など)が見られることもある。
進行して癌が尿管口をふさぐと水腎症を併発して、腎機能不全になったり背部に鈍痛を感じたりするようになる。

治療

外科療法

表在癌には内視鏡を用いた手術が行われるが、浸潤度が高い癌では取り除ききれないので、その場合開腹して膀胱を全摘出する手術が行われる。全摘出手術の場合は、骨盤内のリンパ節と、男性は前立腺と精嚢、女性は子宮も一緒に摘出され、新たに尿を排出する経路を確保する手術も行われる。

放射線療法

浸潤性の膀胱癌の治療の用いられる。外科療法、化学療法と併せて用いられることもある。

化学療法

癌の再発予防や転移した進行癌の治療に用いられる。
外科療法や放射線療法と組み合わせて利用される。


(参考→癌の外科療法癌の放射線療法癌の化学療法





診療科:泌尿器科

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