翻訳書には副題が付いている。表紙・背表紙に「中国の霊薬から世界の飲み物へ」と記されている。奥書を見ると、「新装版」として2020年4月に出版された。 本書の訳者「あとがき」に記された日付を読み、インターネットで検索してみて、2010年に出版されていた翻訳本だとわかった。 本書の原題もまた表紙に小さな文字で併記されている。「LIQUID JADE」と。「訳者あとがき」の冒頭で、訳者自身が「液体の翡翠」あるいは「流れる翡翠」とその訳を記し、「古代中国で健康と長命に益する霊魂物質を含む鉱物と考えられていた緑色に輝く翡翠に、霊薬といっていいほどの効能を持つ茶を重ねあわせた表現である」(p281)と解説…