悪霊の群:山田風太郎&高木彬光 1956年(昭31) 大日本雄弁会講談社刊。 これは珍しい山田風太郎と高木彬光の合作推理小説だった。作家が一人だけで書き上げるのとはかなり勝手が違ってくるので、感覚的にはもどかしい点もあっただろうと思う。登場人物の使い方の違いなども何となく想像しながら読むのも面白味があった。 推理作家にはそれぞれ「手持ち」の名探偵がいるのだが、山田風太郎の現代物の推理小説で活躍する荊木歓喜という酔いどれ医者もその一人なのを最近知ったばかりだ。ブログでお世話になっている「みずすまし亭」さんに簡潔にまとまった解説があった。 *山田風太郎の荊木歓喜シリーズ(みずすまし亭通信) ame…