小説家(1920年(大正9年)〜1995年(平成7年)) 青森市生まれ。 京都帝国大学卒業。 1948年(昭和23年) デビュー作『刺青殺人事件』が江戸川乱歩の推挙により「宝石選書」の1冊として出版され、日本探偵作家クラブ賞第2回長編賞の候補となる。1950年(昭和25年)『能面殺人事件』で第3回探偵作家クラブ賞(現・日本推理作家協会賞)長編賞受賞。
「ミステリファンに挑戦、ミステリの帯クイズ」第384問! この帯は何の本でしょうか? 知的パズルの楽しさを満喫させる鬼才安吾の傑作推理小説選 推理小説は、<作者と読者の知恵くらべ>とする著者が、意表をつくトリックで読者に挑戦する、八つのナゾ。推理ファン必読の、(安吾推理小説)のベスト8! 今日の問題の答えは 明日。コメントで解答を書いてみてね。 第383問 の答えは 『復員殺人事件』(坂口安吾、高木彬光、角川文庫、1977)でした。 この作品は坂口安吾が雑誌に連載して雑誌が廃刊になったため中絶した作品を高木彬光が完結させました。『樹のごときもの歩く』として刊行されましたが、その後『復員殺人事件…
『成吉思汗の秘密』(高木彬光・著)を読んだ。 源義経はジンギスカンだったのか? 盲腸で入院した神津恭介が史料をもとにベッドで推理する物語だ。 これぞ〝アームチェア(安楽椅子)探偵〟いや〝ベッド探偵〟! 義経は死んでいなかった! 義経は奥州平泉で、鎌倉に寝返った藤原泰衡に攻められて殺されたとされている。 しかし、その死には以下のような疑問があると神津恭介は推理する。 ・義経の館は崖の上にあり攻めるに難しい場所であったこと ・館の下には衣川が流れていて逃げようと思えば舟で逃げられたこと ・天才戦術家だった義経が簡単に自死を選ぶはずがないこと ・義経の首を運ぶのに43日もかかっていること 平泉から鎌…
振袖剣光録:高木彬光 1956年(昭31)5月、雑誌「小説倶楽部」臨時増刊号掲載。 1956年(昭31)東京文芸社刊。 表題作の中篇「振袖剣光録」と短篇6作を含む高木彬光の時代小説。 振袖剣光録:高木彬光、木俣清史・画 八代将軍吉宗はその権力を確かなものにするために、御庭番と称する公儀隠密を組織し、全国から情報を集めさせた。尾張徳川家の機密文書「青龍秘帖」を入手した隠密は箱根で追手に殺害されたが、文書はその妻が江戸に持ち帰ったと考えられた。隠密は変装が身上で、その妻も大蛇のお源という名で賭場を渡り歩いている。彼女はある夜、覆面の侍の襲撃を受ける。その窮地を救ったのが若衆姿の竜之丞だった。彼は曲…
『人形はなぜ殺される』高木彬光 「たしかに、今度の事件はまだ、完全に幕をおろしちゃいないんだよ」 戦後本格ミステリーの代表作 名作の誉れ高い作品だが、本書を手に入れるのにはかなり苦労した。角川文庫版はすでに絶版だし、光文社文庫版は「高木彬光コレクション」として短編付きで纏められているので買いづらいし⋯⋯おまけにハルキ文庫版(本書)は書店でのハルキ文庫の取り扱いが少ないためどこを探しても売っていない。本書は古本屋で見つけ、その場の思いつきで即購入したものである。ただ、検索でヒットしなかったため、書誌情報は光文社文庫版をリンクしてある。 高木彬光は戦後の推理小説界を代表する作家の一人である。彼とほ…
黒門町伝七捕物帳 時代小説競作選 (光文社文庫) 著者 : アンソロジー 光文社 発売日 : 2015-08-06 ブクログでレビューを見る» アンソロジー作品『黒門町伝七捕物帳 時代小説競作選』を読みました。伝七捕物帳シリーズを読むのは、3年半くらい前に読んだ陣出達朗の『時代推理小説傑作選 伝七捕物帳 新装版』以来ですね。-----story-------------黒門町は上野・不忍池の畔にあり、将軍家ゆかりの寛永寺の門前にちなんだ町名といわれる。その地で十手をあずかるのが、遠山奉行のおぼえもめでたき名うての岡っ引、本編の主人公 、伝七親分だ。大衆文壇の巨匠たちの理想と遊び心が溢れ、銀幕の…
探偵の誇り 日本推理作家協会賞受賞作家傑作短編集 6 (双葉文庫) 著者 : アンソロジー 双葉社 発売日 : 2018-06-14 ブクログでレビューを見る» アンソロジー作品の『探偵の誇り 日本推理作家協会賞受賞作家傑作短編集 6』を読みました。日本推理作家協会賞を受賞した作家による短編をテーマ別に集めた短編集の第6作です。-----story-------------突然の兇行、横たわる死体、立ちはだかる大きな謎。もはや解決不能と思える難事件を、明晰な頭脳で解き明かしていく。曾我佳城、巨勢博士、神津恭介、陶展文、仁木兄妹、金田一耕助といった名探偵たちの鮮やかな推理を、とくとご堪能あれ――…
大東京四谷怪談:高木彬光 1978年(昭53)光文社刊、カッパノベルス。 高木彬光の生み出した名探偵の一人、墨野隴人(すみの・ろうじん)の活躍する事件簿の第3作。その名前はバロネス・オルツィの名探偵「隅の老人」にあやかっているが、本業は企業コンサルタントで、ピアノ演奏はプロ並み、探偵は余技として、あまり自身の身辺を明かさない。 物語の語り手は有閑未亡人の村田和子。「四谷怪談」の現代劇バージョンを依頼された作家が、夜な夜なお岩と名乗る謎の女からの電話で仕事を妨害されている。供養のための墓参りの後で、蝋人形作家のアトリエを訪ね、お岩の人形に刺青を施しているのを見学するが、その夜、その蝋人形作家と彫…
「ミステリファンに挑戦、ミステリの帯クイズ」第127問! この帯はなんの本でしょうか? のわっ、 ひっぱるな! 私の前を歩こうなんて 生意気よっ、キョン! 横につなげて!→ 期間限定超パノラマカバー (ミステリではないけど…)第127問の答えは 明日。コメントで解答を書いてみてね。第126問 の答えは 『密室キングダム』(柄刀一、光文社、2007)でした。 柄刀さんは1998年、第8回鮎川哲也賞の最終候補作に残った『3000年の密室』でデビューしました。刀一というペンネームはディクスン・カーから来ています。 『密室キングダム』は、高校卒業に前後に書き上げた初めての長編推理小説で700枚に及ぶ大…
千両文七:高木彬光 1956年(昭31)東方社刊。 1967年(昭42)2月、雑誌「小説倶楽部」に「羽子板娘」再掲載。 1968年(昭43)2月、雑誌「小説倶楽部」に「雪おんな」再掲載。 1960年(昭35)12月、雑誌「読切俱楽部」に「花嫁の死」再掲載。 高木彬光は数多くの名探偵を作り出している。現代物ではこれまで読んだ神津恭介や大前田英策などだが、時代捕物としてはこの千両文七ということになる。千両という渾名がついたのは、当時人気のあった千両役者、尾上菊五郎に顔が似ているということで、普通の目明し同様、宵越しの金は持たなかった。手下の合点勘八との息の合ったコンビでソツなく次々と事件を解決して…
幽霊復活:高木彬光 1959年(昭34)東京文芸社刊。 1960年(昭35)10月、雑誌「読切倶楽部」に「幽霊復活」再掲載。 高木彬光が生み出した名探偵の一人、大前田英策の活躍する5編と認識のズレを扱うトリック作2篇、および「食人金属」というSF仕立ての1篇を収める。SFは香山滋の怪獣物のような味わいが珍奇に思えた。 幽霊復活:高木彬光、上西康介・画 大前田物は江戸時代の侠客の子孫という英策が、義理と人情に篤い性格を受け継ぎ、損得なしで依頼人を助けようと動く人間臭さに好感を覚える。表題作の「幽霊復活」は怪奇現象の屋敷からの事件なのだが、あまりホラー味は出せておらず、やはり明快な探偵小説になって…