心理学・美学者。(1881年2月25日-1967年8月20日) 新潟県生まれ。雅号・山羊。1907年東京帝国大学文科大学哲学科心理学卒、同美学副手。1909年、大槻快尊、上野陽一・倉橋惣三らと共に心理学通俗講話会の設立に参画。1910年女子英学塾講師。1920年東京女子高等師範学校教授、45年定年退官、1948年戸板女子専門学校教授。61年退職。
[概要] おもちゃ絵(子ども向けの浮世絵)は使って捨てられてしまう安価な子供の玩具だとして文化的価値が見出されなかった大正初期において、権田保之助はおもちゃ絵に興味を覚えて研究し、体系的に分類するとともにおもちゃ絵に文化的価値を見出し、日本最初の浮世絵研究誌「浮世絵」に大正4年7月から5回に亘って「文明問題としての玩具絵(おもちゃ絵)の研究」と題する論文を投稿している。また、自らおもちゃ絵を収集し、大正7年2月には白木屋呉服店での「おもちゃ絵の展覧会」におもちゃ絵を出品している。 権田保之助はおもちゃ絵をどういう観点で体系化して分類したのか、どこに文化的価値を見出したのだろうか。 1.日本最初…