「日本政府は『薬の安全保障』の問題も考えるべき」 同名の薬が複数回登録されているのは、複数の業者が製造しているか、中国の同じメーカーが製造方法を変更して新登録した場合です。 2018年には、中国で製造された原薬に発がん性物質が混入していたことが発覚し、世界各国の製薬会社が自主回収する騒ぎとなりました。中国での工程が問題となったのは降圧剤(ARB)のバルサルタンで、今も幅広く処方される薬です。 当時、日本では、あすか製薬がこの降圧剤を販売していましたが、中国での原薬製造過程で発がん性物質が混入しました。あすか製薬は2017年まで同薬を製造し、国内の病院や薬局で既に1,300万錠が販売済みでした。…