『虚妄の成果主義――日本型年功制復活のススメ』
高橋伸夫の著書。 2004年1月、日経BP社より刊行。 ISBN:4822243729
揺れるトップ、悩める人事、落ち込む一般社員におくる、学問的立場からの初の「成果主義」粉砕の書。(中略)草木もなびくその流行、普及を目の当りにしながも、長く「成果主義」への疑念が頭を離れなかったサラリーマンが本書を読み出せば、平明で説得的な内容に魅せられて一気に読了し、必ずや仕事への勇気が与えられるはずである。 出版社の紹介文より部分引用
1990年代のバブル崩壊以降、日本の大手企業の多くでは年功制の賃金制度が見直され、成果主義型の賃金制度が採用されることになった。 本書は、<1>これまでの仕事の成果を何らかの客観的な手法で評価する、あるいは、<2>そうした成果に応じた賃金体系で動機づけを行う制度を、成果主義であると定義する。そして、成果主義は仕事への動機づけとして機能せず、企業経営にとって有害であるとする。 なぜなら、<1>仕事の成果を表現する客観的な指標は厳密には存在せず、<2>人を積極的に仕事に動機づけるのは、賃金のような外的な報酬ではなく、仕事内容そのものであり、仕事内容を自ら決定して、効果的な変化を生み出したいという欲…