なかなか春らしい気温が続きません。 空は青空ですが、手先の気温を気温が 奪っていきます。今盛りとなる梅の花が、名所を 彩っていることでしょう。梅の1句: 梅が香にのっと日の出る山路かな――松尾芭蕉 手袋を用意しないと困るこの時期は、 晴れていても。厚手のシャツにしようか、 傘を用意しようかとかと、外出には 気を使います。 思わず庭に出て、空を仰ぎ 深呼吸をする。すうっと入ってくる気温は、 まだ春の来るまで時間の 長さが遠い様に思えます。 2月の未だ3月の光になりきらない 冷たい灯りが、注いでいます。庭の木々を包み、淡い濃淡の 薄暗い微妙な影を作っている。 光と陰の対が時間が過ぎていくと、 次々…