グローバリゼーションが進むほどに、支配国と被支配国との間の関係は強化され、後者側の国民の間には前者に対する不信感が生まれ、逆にインターナショナル・マインドは減少する傾向があります。” international” は語源的に言って「人と人とのお付き合い」すなわち「みんな仲良く」との有機的な意味合いが強く込められています。ここに箕作麟祥が翻訳した「国と国とのお付き合い」とは大きく異なるところがあります。無論明治の初期には明確な人に対する人権や尊厳を重視した概念は日本人の中に存在していませんでしたので、そこまで意味を込めての翻訳は無理だったと思われます。 1980年代にグローバリゼーションの概念は…