まだ日が昇る前の暗くて寒い神宮外苑を歩いていると、 何光年か昔の学校帰りの光景が思い出される。 真っ暗な神宮外苑のベンチにたむろすのは、 愛を語らい、人目を気にせず抱きあう恋人たち。 でも子供だった自分にとって、 ブチュブチュやっているカップルよりも衝撃的だったのは、 ベンチに炊飯器を置いて食事をしているカップルであった。 炊飯器を持って地下鉄に乗ってきたのだろうか? 前衛的過ぎる光景に、自分はまだまだ凡人だと認識したのでした。 そう、自分は凡人だから努力をしなければならない。 警視庁年頭部隊出動訓練は個人的に気に入った撮影ポイントがあって、 ここ数年は毎年同じパターンで行動していたのだが、 …