www.shochiku.co.jp 67年 五所平之助監督 原作者の利根川裕さんは作家より司会業の方で有名なようだけど歌舞伎や北一輝に関する著作もあり、二・二六事件を青年将校の心情面から丁寧に描き、また古典芸能の活かし方も面白かった。 「積恋雪関扉」という歌舞伎の演目も下敷きに。ヒロイン岩下志麻が悲恋の末にあきらめて結婚する婚家先が観世流の家元。あまりいい役まわりでなく実名での登場に驚く。能の監修は観世榮夫。 岩下が今生の思い出とばかりに思い人中山仁と出かける先では「娘道成寺」。岩下の一途な思いとクロス。 あくまでストイックな二人の仲だけどストイックゆえのどきっとするような官能も表現されてい…