ここ一年、背後、背後、とうるさい限りの僕だが、 背後って何なのか頑張って書いてみたいと思う。 当たり前のことだけど、 僕たちは自分の背後を見ることができない。 自分の顔も、首も、直接見ることができない。 見えているのは、前側の世界だけである。 鏡で見る自分も、前側にある鏡に映る自分で、 動画で撮った自分を見たとしても、それは、 前側の画面に映る自分の映像であるので、 厳密には、 実在の自分を見ていることにはならない。 一度も見たことのない背後を、 どうして〝有る〟として疑わないのかというと、 それは、他者が自分の背後を見て、 まるでそれが、 本当にあるかのように振舞っているからだ。 そして自分…