なぜ、今、診断学が重要か? 当たり前ですが、適切な治療は適切な診断が前提となります。正しい診断が遅れれば遅れるほど、患者さん側の結果(治療経過、予後)に悪影響を与えます。 診断の見逃し、遅れ、誤りを「診断エラー」といいます。 診断エラーは患者さん、医療者側双方にとって、起きてほしくないことです。 日本の医療訴訟の原因の30%は、この診断エラーが原因という報告もあります(Tokuda Y, et al. J Hosp Med 2011; 6: 109-14)。 診療の場において診断は極めて重要であるにも関わらず、医学部教育やそれに続く臨床研修では、診断学について教えを受けることはあまりありません…