『誰が音楽をタダにした? 巨大産業をぶっ潰した男たち』/スティーヴン・ウィット/関美和・訳/ハヤカワノンフィクション文庫/2018年刊 『誰が音楽をタダにした?』は1990年代から2010年代にかけて、音楽の流通形態がCDからストリーミング配信へと移り替わっていった舞台裏を描いたノンフィクション。日本語訳が出た頃に書店で手に取ったけれども、早川書房ならそのうち文庫にしてくれるだろうと思って、結局買わなかった覚えがある。当時の私は電子書籍関連の会社で契約社員をしていた。時給は東京都の最低賃金に近く、買いたい本は他にもあって、それきり忘れてしまった。 最近になってようやく読んでみると、あの頃ケチケ…