諸星大二郎のマンガで「マンハッタンの黒船」という短編があります。1978年に『別冊少年ジャンプ』に掲載された作品。 198X年に、アメリカ合衆国は鎖国を断行。その99年後に縁井(へりい)提督率いる日本の黒船(巨大な原子力艦)がマンハッタンに来航して開国を迫る。鎖国下のアメリカは、謎の「永世大統領」が支配している。 このマンガは、つぎの説明で始まります。 《アメリカが 鎖国を断行したのは 一九八×年のことである。 その原因については ドル防衛、貿易規制、 不況への国家対策…など いろいろ言われてはきたが 決定的要因は 歴史学者の間でも 一致をみない》 《とにかくアメリカはその最盛期の状態で太平の…