ローレン・グロフ『運命と復讐』〔新潮クレスト・ブックス〕新潮社(2017)を読了しての備忘録Lauren Groff, 2015. "Fates and Furies".光野多惠子訳 第1部「運命の神々」と第2部「復讐の神々」の2部構成。舞台の脚本家として成功したロット(ランスロット)・サターホワイトと妻マチルドの夫婦を、前半はロットの視点から、後半はマチルドの視点から描く。 フロリダの大富豪の家に生まれたロットは、父ガウェインの死後も遺産で何不自由なく暮らしていたが、チョリーとグエニーの兄妹との交友で問題を起こし、母アントワネットによってニューハンプシャーのプレップスクールに送られてしまう。…