大学の哲学教授に憧れるのは、このような本を読んだときである。 日々押し寄せてくる難題に、知力を振り絞った弁解とユーモアでもって立ち向かう、その勇気をわけてもらいたい。 口先一つで難事をかわすその手際があまりにも鮮やかだ。 失敗しているように見えても、ダメージは小さくなっている。 自分でも試してみたくなる。 しかし残念ながら、土屋教授が直面する問題と同レベルのものには、なかなか出会えない。 難問中の難問は、それを見出すための高い能力が必要である。 土屋教授の本には、わずかだが中毒性がある。 日々、幸せに過ごしている人にはなんのことかわからないかもしれない。 このタイトルに、なにか心惹かれるものが…