レジで代金を払った人々が、手に盆を持ったままくるりとこちらに向きを変える。そうして、目で空席を捜す。代金を払い終り、テーブルに向かって歩き始める前の、その一瞬の無の時間。そのとき彼らは何者でもなく、彼らの仕事も役職も消えうせて、ただプラスティックの盆の上にゼリーをのせたまま、馬鹿みたいにつっ立っている。次にどうすべきかを、決めかねているかのように。 (サム・シェパード/畑中佳樹・訳『モーテル・クロニクルズ』 p.205) アラームで9時起床。10時から会議なのでひさしぶりに早起き。だるい。だるいが、来週からはもっと早起きする必要のある生活がはじまる。クソ喰らえだ。はやく夏休みになってほしい。時…