「知らない」は恐ろしい 千恵の肝臓は半分近く、がんで埋め尽くされていた。 肝臓は、体によくない働きをする物質を無毒化する大切な臓器。日常生活に支障を起こすような自覚症状が出るころには、肝臓疾患がかなり進行してしまっている、というケースも少なくない。肝臓が「沈黙の臓器」と呼ばれるのはそのためだ。 千恵は、親しい友人や身内から、お見舞いに菓子をいただくことが多かった。 にっこり笑って、裏のラベルを確認。 これは危険、と感じたときは決して口にはしなかった。 含まれる食品添加物が致命傷になりかねないからだ。 健康な人には問題ない量であっても、肝機能が弱っている人にとっては、どんぶり一杯の添加物を体に入…