『近代出版研究』第2号(近代出版研究所発行・皓星社発売、令和5年3月)には、大尾侑子「明治期における「内容見本」の出現」が掲載された。そこに『戦前版内容見本書影輯成』(書砦梁山泊、令和元年10月)が出てくる。 (略)京都の古書店・梁山泊(島元健作)が刊行したパンフレット『戦前版内容見本書影輯成』(『書砦』四十九号)は、一九四五年までの内容見本の書影四六〇点*1をずらりと並べており、イマジュリイ(図像学)的視点から内容見本を論じるうえで活用できそうだ。 大尾先生の論文で言及されたので、私から島元さんに同誌を2年前献本したところ喜んでいただいた。あらためて、そのパンフレットを見ると、紐綴じの内容見…