以前はほぼ毎日、最近は1日おきになりがちだが、父が母を老々介護をしてくれている実家に電話する。 毎回その日が暑かったか寒かったかから入る。多くのことを話しても、もはや父さえも100%は理解していないような気がする。 「今日はさすがに寒かったねえ。そっちも寒い?」 「夕食は何を食べた?」 「野良猫は遊びに来た?」 「お母さんは変わりない?」 「薬は飲んだ?」 「戸締り、火の元に気を付けてね」 途中から父の答えは「だいじょうぶ、だいじょうぶ」になっていく。 父の「だいじょうぶ」は必ず2回。まるで自分に言い聞かせるように言っているようだ。そしてその「だいじょうぶ」は、大丈夫ではない時でも言う。一時期…