またずいぶんと蔵書が増えた。 第六十二回神田古本まつり、御茶ノ水ソラシティ古本市。 読書の秋に相応しいイベントの数々。そういう場へと、なるたけ足を運んだ成果だ。 古書が増えれば必然として、新聞紙の切り抜きやら、名刺やら――先代、先々代の所有者の私物類もまた増える。 以前の記事で「運命からの贈り物」とか、スタンドの矢を前にしたディアボロ気取りで名付けたヤツだ。 やはり色々見つかった。 たとえばこれ、昭和十七年十月二十九日の某新聞紙。 わざわざ広告欄を切り取っている。薄っすらとだが、色鉛筆の跡も確認。次に購う書籍でも選定していたのだろうか。 なお、この三日前に南太平洋海戦が行われ、空母ホーネットが…