ホモ・エコノミクス ――「利己的人間」の思想史 (ちくま新書) 作者:重田 園江 筑摩書房 Amazon 『ホモ・エコノミクス-「利己的人間」の思想史-』重田園江著を読む。 ホモなんちゃらというと、「ホモ・ルーデンス」byホイジンガ、遊ぶ人の意。「ホモ・ファーベル」byベルクソン、作る人の意。などがある。「ホモ・エコノミクス」を作者は、かように定義づけている。 「「合理的経済人」とも呼ばれ、広い意味では「自分の経済的・金銭的な利益や利得を第一に考えて行動する人」を意味している」 どんな本なのか。こう述べている。 「本書は、自己利益の主体が標準的人間像であることが当たり前になり、自由市場の擁護か…
韓国・釜山で開かれている世界卓球2024(団体)の女子決勝で,日本は中国に 2-3 で惜敗し,1971年名古屋大会以来の優勝はならなかった。 Yの早田ひなとZの平野美宇がBの陳夢(CHEN Meng)とCの王芸迪(WANG Yidi)に勝ち,Xの張本美和と早田がAの孫穎莎(SUN Yingsha),そして最後に張本が陳に屈した。 今一歩優勝に届かなかったものの,中国から2勝したのは,2004年ドーハ大会の準決勝で梅村礼が張怡寧(ZHANG Yining)に,藤沼亜衣が李菊(LI Ju)に勝って以来20年ぶりだ。 今大会好調の平野の2点起用も予想していたのだが,15歳張本の経験はパリオリンピック…
2/10 (土)19:00 - 21:00 稲田俊輔×阿古真理「ブームとトレンドで振り返る、昭和・平成・令和の外国料理事情」『異国の味』(集英社)刊行記念 本屋B&B https://bb240210a.peatix.com/ 異国の味 作者:稲田 俊輔 集英社 Amazon 昭和の洋食 平成のカフェ飯 ──家庭料理の80年 (ちくま文庫) 作者:阿古真理 筑摩書房 Amazon おいしい食の流行史 作者:阿古真理 青幻舎 Amazon 日本外食全史 作者:阿古 真理 亜紀書房 Amazon ニッポンの主婦 100年の食卓 主婦の友社 Amazon 何が食べたいの、日本人? 平成・令和食ブーム…
二週間ばかり前に、経済理論史研究会の重田園江氏『ホモ・エコノミクス』(ちくま新書)の合評会に出かけた。いろいろ勉強になったが、ホモ・エコノミクス批判という文脈では、自分の関係したものは、やはり『アダム・スミスの失敗』であり、そこでとりあげられているアイン・ランドとまたモンドラゴンについて席上で言及した。アイン・ランドについてはまた別の機会にブログでも書くとして、ここではたぶん研究会ではリアクションがなかった(笑)、モンドラゴンについて、簡単なメモ書きをしておく。 モンドラゴンは、スペイン北部のバスク州に本拠がある、モンドラゴン協同組合グループ(MCC)の略称であり、また世界的な協働組合運動を代…
全体を通して 読んでよかった本(特によかったのは太字) 読んだ本 去年の記事 mtboru.hatenablog.com 2023年の読書メーター読んだ本の数:44読んだページ数:13249(36/day) 月ごとの読書量の変化 全体を通して 今年はこれまでと比較して全く本を読めなかった。参考までに去年までのデータを載せると: 2020年 読んだ本の数:90 読んだページ数:27810 (76/day) 2021年 読んだ本の数:136 読んだページ数:43140(118/day) 2022年 読んだ本の数:102冊 読んだページ数:29013ページ(79.5/day) これらに対して今年は4…
11月4日(土)15:00から 佐久間寛 真島一郎 重田園江 執筆者リプライ、小川さやか、佐川徹、松村圭一郎、酒井隆史、田口陽子、林愛美『負債と信用の人類学』(以文社)合評会 明治大学駿河台キャンパス研究棟2階第9会議室 us06web.zoom.us 負債と信用の人類学 人間経済の現在 作者:箕曲 在弘,小川 さやか,佐川 徹,松村 圭一郎,酒井 隆史,デヴィッド グレーバー,キース ハート 以文社 Amazon
奥歯の詰め物が半年に一回取れるので、検診で歯医者にわざわざ行く必要がないお得な歯である。いくつになっても歯医者は嫌。 ■今月のヘッビロッテダヨーミュージック またプレイリストから。 open.spotify.com open.spotify.com 今月は何を置いてもこれを死ぬほど聴いてた。死ぬほどとは比喩ではなく、車を運転中に聴くとアクセルの踏み込みが深くなりあらゆる右左折がクイックになるので事故りそうで命が危ない。♪Ride on nowL( ^ω^ )┘let's go big noize└( ^ω^ )」響くビリビリバンと♪♪ヒヨってないでそろそろL( ^ω^ )┘肝を決めろブレブ…
9/1(金)17:30〜 國分功一郎×重田園江 大河内泰樹 細見和之 松本卓也 いま、大学に何ができるか「あるきはじめる大学」2023年第三歩 京大吉田南キャンパス 人間・環境学研究棟地下大講義室 https://twitter.com/addsocia/status/1696386629752304055 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書) 作者:國分功一郎 新潮社 Amazon 真理の語り手:アーレントとウクライナ戦争 作者:重田 園江 白水社 Amazon コモンの「自治」論 (集英社シリーズ・コモン) 作者:斎藤 幸平,松本 卓也,白井 聡,松村 圭一郎,岸本 聡子,木村 あ…
台風の影響で、突然、雨がザーと振ります。13日はそれで失敗して、かなり乾いたタオルケットを少し濡らしてしまい、乾燥機をかけにコインランドリーに行きました。昨日は、凝りて、雨雲に気を付けていました。まだ生渇きのものもありましたが、取り込んで10分もしないうちに、ザーと来ました。「やったー」という気分。 本の整理をしながら、かつて読んだ難しめの本を見ては、読み切る動機はどこから来たのか考えていました。最近読んだ重田園江著『社会契約論』(ちくま新書)は読み応えがありました。授業の関係で読んでおこうと思って読みましたが、分野が少し違うものは、読み続ける動機が必要になります。自分のやっている哲学・倫理系…
8/9 (水)19:30 - 21:30 渋谷哲也×重田園江 「戦争のモラル—セルゲイ・ロズニツァが映す「破壊の自然史」」 ドキュメンタリー映画『破壊の自然史』公開記念 本屋B&B https://bb230809a.peatix.com/ www.youtube.com 真理の語り手:アーレントとウクライナ戦争 作者:重田 園江 白水社 Amazon 空襲と文学[新装版] 作者:W・G・ゼーバルト 白水社 Amazon
blog.tinect.jp 黄金頭さんがbooks&appsで図書館利用について文章を書いてらっしゃった。エッセイと呼んで似合いの文章だと思う。はてなブログのエッセイストとして、はじめのほうに名前の挙がるブロガーではないだろうか。 図書館の利用については私にも来歴があり、思い入れがある。 触発されてそれを書いてみたくなった。書いてしまえ、と思う。 図書館で本を借りることを忘れていた 私は小さい頃から図書館に連れていってもらっていたので図書館で本を借りることには抵抗がない。当時の実家には蔵書と呼べるものはなく、狭い廊下の本棚には父の職業上の専門書と『史記』が、それと母が親族からもらい受けた、古…
岩波書店の「世界」編集部の公式Twitterアカウントが凍結され、話題になっています。 雑誌「世界」は、1945年に創刊された岩波書店の総合雑誌で、初代編集長はあの「君たちはどう生きるか」(岩波文庫で最も売れている本)の著者である吉野源三郎でした。 最新号である2023年8月号の「世界」は、特集が「安倍政治の決算」だったことからツイッタージャパン社に何らかの圧力があったのか、監視アルゴリズムが何かを察知したのかよく分かりませんが、とにかく「世界」編集部にとっては原因不明の不可解な凍結状態になっています。 「世界」8月号の表紙は、葬儀の時の写真なのでしょうか安倍晋三の遺影が大きく映っているもので…
6月10日(土)午後2時~午後5時 宇野重規 重田園江 國分功一郎「リベラルアーツと民主主義」創造的リベラルアーツセンター(CLACE)第3回シンポジウム | 中部大学 https://chubu.ac.jp/news/20073/ 民主主義とは何か (講談社現代新書) 作者:宇野重規 講談社 Amazon 真理の語り手:アーレントとウクライナ戦争 作者:重田 園江 白水社 Amazon 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書) 作者:國分功一郎 新潮社 Amazon
最近書いたもの ここ一週間はずっと「小説家になろう」「カクヨム」向けに四万文字の論考を書いていた。 kakuyomu.jp 無から生成したわけではなく、次のブログ記事を下敷きにしている。 「転生オリ主」の出現――「憑依」と「オリ主」の落ち合うところで/「トリップ夢主」の方へ - 古い土地 とはいえ結構、かなり、手直しした。 当初の予定としては、常体で書いた『「転生オリ主」の出現』を敬体に直す程度で済ますつもりだった。しかし書いていくうちに内容・表現に穴が見つかりまくり、文献(首を突っ込みたくないと思っていたゼロ年代批評)を新たに読み、以前から温めていたアイディアを盛り込んだ。結果二万文字も増え…