黄昏横丁二丁目は、魔法使いたちの住む街だ。 普通の人たちが暮らしている世界と、ほんの少しだけずれた場所にあり、魔法使いたちはそれぞれ自分の魔法を活かしたお店を開いている。 十年屋。作り直し屋。いろどり屋。お天気屋。封印屋。 そして、桜さくら屋。(⇚ あ、うそです) そんな魔法使いたちからもっとも頼られているのは、たぶん、銀行屋ギラトだろう。 銀行屋と小間使い猫/廣嶋玲子 作/ほるぷ出版 魔法界の住民はお金が必要になると、銀行屋ギラトのところへ行って、自分の魔法で作り出したものを秤にかけて価値をはかり、それにふさわしい値段と換金してもらいます。それは魔法界でも人間界でも使うことができるお金です。…