この本は、1947年 ( 昭和22 ) 8月20日、桃季書院から発行されたものです。 題簽(だいせん) は、白樺派の同人で同い年の 長與善郎 の手によるもの。 見事です。 今年10月、早稲田の古本市で手に取り たちまち魅了された装丁で、 クタクタの和紙の手触りが心地よく、ずっと触っていたくなる質感です。 唐突ですが、堅田落雁を連想しました。 ごつごつした感じが正に堅田の落雁で、それは小布施でも京の落雁でもない、 武骨な質感の堅田落雁そのものなのです。 ただただ 美しい と思います 本の備忘録のはずなのに見た目に終始するのは、内容がいまひとつ しっくりこなかったからかも知れません。 見た目に惚れ…