5月の初め頃、地元の田舎道を原付で走っていると、道沿いに大きな鯉のぼりを揚げている家があった。型通りに4匹の立派な鯉のぼりだったが、残念ながらその日はまったく風がなく、空を泳ぐというよりは力無く吊られているといった感じだった。 この辺りの田舎でも大きな鯉のぼりを揚げる家は減ってきているように思う。それは旧い慣習が失われつつあるということなのか、それとも単に子どもが減っているということなのか、まあたぶんその両方なのだろう。 その立派な鯉のぼりを見て、私はそこの家の男の子が「祝福されてるなあ」と思うと同時に「期待されてるなあ」とも思った。その鯉のぼりの大きさが、子どもへの期待の大きさそのもののよう…