一、可相渡と申城、其案内*1を待候事ハ無分別*2候、手前之はかをやり*3、其城〻押懸候ハヽ、早速ニ可相渡候間、跡*4ニ念を不入、末/\相済候様ニ急へき事、 一、佐竹*5手前も*6城共可相渡由候、早〻入相*7城共急度可請取候、奥州迄道筋明*8候様ニ、急可仕候事 (書き下し文) 一、相渡すべきと申す城、その案内を待ち候ことは無分別候、手前の捗を遣り、その城〻へ押し懸けそうらえば、早速に相渡すべく候あいだ、跡に念を入れず、すえずえ相済み候ように急ぐべきこと、 一、佐竹手前も城とも相渡すべきよしに候、早々入りあい、城ともきっと請け取るべく候、奥州まで道筋明け候ように、急ぎ仕るべく候こと、 (大意) 一…