いつか誰か絶対書くだろうと思っていた本が、やはり書かれた。 『「させていただく」の語用論 人はなぜ使いたくなるのか』(ひつじ書房、著者:法政大学教授・椎名美智) である。 www.news-postseven.com これは(読んでないけど)まさに書かれるべくして書かれた本であって、 現代日本で「バカ丁寧」「慇懃無礼」の象徴中の象徴、違和感中の違和感とは、まさにこの「させていただく」語法だからである。 なぜこんな、誰が聞いても「へりくだりすぎ」「おもねりすぎ」な語法が、猫も杓子もまるで正式用法のように使われて一世を風靡したのか―― それはやはり、「ヘンなヤツ対策」の一言に集約されるだろう。 周…