烏は主を選ばない 第2話を見る。 華やかな姫君たちの前哨戦が収まり、凶暴さを秘めたボンクラが運命に押し流されて主の元へとたどり着くまでを描くお話である。 雪哉は敏い耳と苛烈な精神をヘラヘラ笑いの奥に隠し、クソ貴族をハメたり実力で解らせたり出来る存在だが、その奥には郷土への愛、家族への思いが確かにある。 そういう柔らかなものを真っ直ぐ突き出していては、どうにも戦えない不定形の泥に、山内が満ちている現実を少年は既に知っていて、ボンクラ顔は魂を殺されないための鎧でもあろうか。 しかし権力闘争のド真ん中、若宮側仕えに流されてなお、凡愚の仮面を貼り付け続けていられるのか。 実態が見えぬまま噂だけが先行す…