冬が旬の魚 極寒の冬、凍った湖の上で氷に穴を開けてよく釣られているのがワカサギだが、国字では「鰙」、一般的には「公魚」(わかさぎ)と書く。かつてワカサギの産地、霞ヶ浦を統治していた麻生藩が徳川斉公(11代)にこれを年貢として納めていたことがあり、公儀御用達の魚という意味で「公魚」と称されるようになった。 一方、海に張った氷を割って漁獲をする「氷魚」「氷下魚」(こまい)と言う魚がいる。「鱈」(タラ)の仲間だが、タラとは違って身が硬いため、そのまま食べるのには適さず干物や練り物として使われる。「鱈」(タラ)も魚偏に雪と書くことからもわかるように、冬が旬の魚である。大きな口を開けて自分の体の半分くら…