明治維新以降、国家のために戦死した国民は、靖国神社に英霊として祀られました。国家のために命を捧げた国民を追悼するための施設は、どの国にもあって当然だと考える人は多いですし、僕もそのように思っています。また、遺族の悲しみを考えると、国家が戦死者に対してなんらの配慮もしないのは、どうなのかとも思います。だから、靖国神社は、戦死者の追悼に必要な施設だし、国家の重責を担う方々は、参拝すべきだという主張があるわけです。しかし。そもそも靖国神社は、戦死者の英霊を追悼するために創建されたのではありません。その目的は、戦死者の顕彰なのです。