恩田陸『黒と茶の幻想』を読みました。 記録に残す限り4回ほど読んでいました(今回で5回目)、好きとか嫌いとかではなく、ただただ定期的に読む本『黒と茶の幻想』です。 繰り返し何度も読む本の醍醐味として、書かれている本の内容は変わらないのに読み手が変わるとそれによって感想も当然ちがってきますよね? というのがあると思っています。 『黒と茶の幻想』は、大学生時代の気の置けない友人4人組が、40歳を目前に、Y島(屋久島をイメージしてもらえればわかりやすい)を旅するその行程を書いた話です。 4章で構成され、利枝子、彰彦、蒔生、節子の順番で一章ずつ語りが変わります。それぞれの章で独立して読むこともできつつ…