元禄13年10月28日。辰(午前7時)過ぎ、遺体が建中寺に入られる。内陣(本殿)に入られる。高岳院・美濃守・甲斐などが供をする。昼頃、葬送が行われる。津守様(松平義行)は昼前直に建中寺に着かれる。供は長上下、但馬様(松平友著)は長上下、供の甲斐はいろ(白衣)を着用し、額には角帽子を当て、位牌を擎(ささ)げて供する。輿を舁くのは小人白丁(雑用人)。棺の重さは300貫目(1貫目は約3,7キロ)と。白輿の上を白い練(絹織物)で覆う。小姓ら供は白い練を着る。永田一郎右衛門は願いが叶い、昨日落髪する。石槨(棺をおさめる施設)内のりは4尺1寸5分(1尺は約30センチ、1寸は約3センチ、1分は約3ミリ)。惣…